『僕たちはもう働かなくていい』小学館新書

「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」——この本の外表紙の帯っぽいところのコピーを読んで、アナログ人間の管理人はそう思った。おもしろかった。一日で一気に読んだ。違和感はすごくある。つくづく自分はアナログ人間なのだと再認識した。心に残ったホリエモン語録:

「私たちはもしかしたら、人間として生まれて、人間のまま死んでいく、最後の世代かもしれない」——同感。大好きだったロビン・ウィリアムズの映画『アンドルー』を思い出した。あのロボットはロボットとして生まれ、人間として死んだ。

「人間は心と身体と社会からできている」——これはホリエモンのオリジナルの言葉ではなく、多くの分野で言われていることらしい。このブログでも取り上げた『アルツハイマー病は治る』の中で、運動と知的な刺激と社会参加がその予防と治療の鍵であることとつながっているような気がした。

「外国人の労働者をアテにするより、各業界でロボット化を急いだほうが、よっぽど問題の根本的な解決につながるはずだ」——同感! 同感! 言語や文化、国民性の違いとか考えたら、AIのほうが絶対適応性があるし、サービスを受ける側もストレスが少ない。多くの国を見て、その轍を踏むな!

「働かなかったら、何をするの? どうやって生活するの?」 という素朴な疑問に対しては、「好きなことをやって食べていける時代が来ている」というのがホリエモンの答えのようだ。一理ある。ある意味すばらしい世界なのかもしれない。でも、私は人間のまま死んでいける世代でよかったと思う。土曜日に歯医者でインプラントを入れてもらっただけで、一歩「機器人」に近づいたような気がしているアナログ人間は、人類の未来がどうしても明るいものに思えない。

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