『阳关三叠』のカラオケビデオを作った

自分が弾いているところを動画に撮ってみるとよくわかる。下手くそ! iPhoneを頭上に設置して撮影しているから、音がきれいに拾えないのはわかるけれど、それにしてもだ。このひ弱な、ぶちぶち切れた音はなんだ!

でも、古琴、好きなんだよな~と、次の瞬間に思う。それに、練習生であることを断っているから、みなさん下手くそを承知で観てくださるわけだから、他人には迷惑をかけていない…と思うから、ま、いっか。

ということで古琴カラオケバージョン第三弾をアップしました。例によって、練習、撮影、編集にものすごい時間がかかっている。今回はその前に、歌詞の訳にすごく苦労した。でも、おかげで、いつの間にか歌詞が頭の中に入った。まだ弾き語りは無理だけれど、このビデオを観ながらなら歌える! 今回はそれが最大の収穫。また次の挑戦が楽しみ♪

 

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古琴曲『阳关三叠』の歌詞試訳

この数日、必死で「謎解き」をしていた。その「謎」は古琴曲『阳关三叠』の歌詞。その日本語訳を試みていた。

出だしの一行のあと、四行は王維の有名な漢詩《送元二使安西》そのままで、日本語訳もたくさんインターネット上にあがっているが、古琴曲のために付け足された部分は日本語訳が見つからない。(現代中国語訳はあるにはあるが、よくわからない。)

古琴でこの曲を練習する時、弾きながら歌うことはできないにしても、心に歌詞を思い浮かべたい。そう思って訳に取り掛かったが、思ったより難解。どうしてもわからないところもある。でも、こればかりやっているとほかのことが何もできないので(マルチタスク苦手!)、ひとまずブログにあげておくことにした。

(上のブログを書いた翌日の追記:「仮訳」をQ先生に見てもらい、訂正を入れていただいたので、一安心(!)。古琴の練習に集中できる。谢谢Q老师!)

諸般の事情から日本への一時帰国もままならない現在、友や家族との別れは他人ごとではない。いくらFaceTimeでおしゃべりできたって、埋められない寂しさはある。

この詩はもっともっと厳しい別れを歌っているのだけれど、最後に、手紙をやりとりすること、そして夢で出会うこと、その二つに希望を託すように訳してみた。悲観主義の私だけれど、どんなときも希望を持てるようになりたいから。

清和节当春。
季節は清和、春の頃
渭城朝雨浥轻尘,
渭城に降る朝の雨が、土埃を湿らせて
客舍青青柳色新。
宿の柳を鮮やかな緑にそめる
劝君更尽一杯酒,
さあきみ、もう一杯、酒を飲み給え
西出阳关无故人。
陽関から西には親しい友もいないのだから

霜夜与霜晨。
夜も寒かろう、朝も寒かろう
遄行,遄行,
急げよ、急げ
长途越渡关津,
関を越え、川を渡るその道は長く
惆怅役此身。
心がなえ、身はやつれる
历苦辛,历苦辛,历历苦辛,
苦しいことが続くだろうが、
宜自珍,宜自珍。
どうか身体を大切にしてくれ

渭城朝雨浥轻尘,客舍青青柳色新。
劝君更尽一杯酒,西出阳关无故人。

依依顾恋不忍离,
名残は尽きず、心残りで離れがたい
泪滴沾巾,
涙で布が濡れている
无复相辅仁。
もう互いに助け合うこともできない
感怀,感怀,
さびしさで胸がいっぱいだ
思君十二时辰。
きみのことをずっと考えるよ
商参各一垠,
ぼくらはまるで離れ離れの星のようだ
谁相因,谁相因,谁可相因,
これから誰を頼りにしたらいいのか、
日驰神,日驰神。
それだけを一心に思う

渭城朝雨浥轻尘,客舍青青柳色新。
劝君更尽一杯酒,西出阳关无故人!

芳草遍如茵。
春の草が一面に生い茂る
旨酒,旨酒,
目の前に並ぶ美酒
未饮心已先醇。
飲まずとも、もう心は酔いしれている
载驰骃,载驰骃,
駿馬に乗り、駆け抜ける
何日言旋轩辚,
いつになったら帰って来るのか、
能酌几多巡!
あと何回一緒に飲めるのか!
千巡有尽,
何度も飲み交わせば酒は尽きるが、
寸衷难泯,
友を思う心は消え難く、
无穷伤感。
悲しみは限り知れない
楚天湘水隔远滨,
湘水に隔てられた渚のように遠い彼方から
期早托鸿鳞。
早く手紙をおくれ
尺素申,尺素申,尺素频申,
そうだ手紙だ、手紙をたくさん書こう、
如相亲,如相亲。
そうすれば会っているのと同じだから
噫!从今一别,
そうさ! 今日離れ離れになっても、
两地相思入梦频,
思い合っていれば、夢の中でいくらでも会える
闻雁来宾。
雁が手紙を運んでくるのを首を長くして待っていよう

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『关山月』のカラオケビデオを作った

すっかり停滞気味の『广陵散』独習プロジェクトを気にかけつつ、二日かけて、新しい古琴動画を作った。ただし、動画と言っても、映像は静止画。それに曲の解説と、歌詞(ピンイン付き)の字幕を入れて、観ながら歌の練習ができるようにした。

本当のカラオケのように、歌とともに文字の色が変わったりするわけじゃないから、メロディーにどう歌詞をはめ込んだらいいか、この動画を観ただけではわからないので、下準備が必要だけれど、さっき歌ってみたら、意外とうまくはまった。最後をゆっく~り歌うのがミソ。

さあ、『广陵散』の練習に戻ろう!

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『广陵散』独習計画のその後

無謀なる『广陵散』独習計画は継続中ではある。しかし、難航している。最近は一週間に一度ほど、なんとなく休んでいる。そして、次の日に、すでに忘れている箇所を見つけて、「ギャ~」と心の中で叫び声をあげている。

ムンクの『叫び』は、この人が叫んでいるのではなく、「自然の叫び」を表現した、本当はもっと怖い作品らしい。が、それはともかく、『广陵散』独習は暗礁に乗り上げている。

練習を始めてからもう7か月をすぎたし、もともと持っていた楽譜になかった部分の解読を始めてからも、もう二か月近く経つ。でも、まだ最後の部分は暗譜できていないし、楽譜見ながらでも、全体を通して弾くことができない。体力と集中力が持たないのだ。

管老師は全部を23分ほどで弾いていらっしゃる。私は、つっかえつっかえ弾いて、最後に入る前の数分間の休憩を除いて、今日は50分かかった。これでも自分としてはベスト記録。

そして、あいかわらず先生には見てもらっていないから、完全に間違った弾き方をしている部分も多々あると思う。「この練習に何か意味があるのだろうか?」と不安になる一瞬。

でも、弾いていると何もかも忘れて、音の波の間に漂っていられる。だから弾く。だから古琴大好き。

それに、昨日、YouTubeの古琴チャンネルの登録者が一人増えた(現在9名)! うれしい! 『广陵散』に進歩が見られないから、もうずっと動画を上げていないのに。応援してくださっている方々に感謝の気持ちを込めて何かアップしたいのだけれど、どれもつっかえずに弾けない!! もうしわけない!

ちょっと過労気味かもしれない。

+3

古琴の練習方法

龚一老師のお弟子さんの、陈成渤という古琴の先生が書かれた『古琴練習方法』という文章をウェブで見つけた。独習に行き詰まりを感じている今、読み返して自分の肝に銘じたいと思う。

1.何度も聴く
お手本とする演奏を見つけて、旋律が口ずさめるくらい、何度も繰り返し聴く。

2.その曲について詳しく調べる
背景となる事柄を学んだり、曲の意味を理解するよう努める。段落同士の関係はどうなっているか、右手の強弱、音色の処理、速度などはどうなっているか、その曲の基礎となることをきちんととらえる。

3.暗譜する
古琴は左手の位置で音程が決まるから、しっかり左手を見ることができるように、楽譜は完全に覚える(もちろん、この前に、すべて通して弾けるようになっていることが前提)。

4.指使い(指法)を確認する
楽譜に示された指使いは、多くの先人がいろいろな試みを通して「最善」としたもののはずだから、自分勝手な指使いはせず、常に元の楽譜を確認する。

5.一つの曲を練習した回数を数える
陳先生は生徒に、二百回練習したら次のレッスンに来るようにいつもおっしゃっているそうだ。練習回数が、300~500回になると、基本的な弾き方ができてくる。

6.練習回数の数え方
だいたい500粒ほどの豆を入れた瓶と空の瓶を用意して、一回弾くごとに豆を移動させる。豆が入っていた瓶が空になったら500回達成! もちろん「正」の字を100回書くという方法もいい。

7.部分強化練習
一つの曲の中でも部分によって難易度が違う。全体を漫然と弾くのではなく、むずかしいところを集中的に練習する必要がある。一時間練習するのなら40分はこのような強化練習にあてるべき。

8.速度を変えて練習する
速く弾くべきところをゆっくりていねいに弾いて練習する。遅く弾くべきところを速く弾いて練習する(この部分日本語訳自信なし)。例えば、『梅花』第5段は♩=50~100を行ったり来たりしつつ練習する。

9.手元を見ずに弾く
言わば「目をつぶって弾く」この練習の方法はとてもおもしろい。慣れるまでは非常にむずかしいが、この練習ができるようになると、手元を見ながら弾くときに問題が起こる確率が大幅に減る。

10.  頭の中で弾く
頭の中に古琴と自分の手を描き、旋律を思い浮かべて「弾く」。これはまず暗譜に大きな効果がある。次に曲の理解が深まる。普段の練習では思いもよらなかったことが見えてくるようになる。

先生のお話は以上。
◇参照させていただいたブログのリンク: https://zhuanlan.zhihu.com/p/30054732

私は1(聴く)でつまずいている? 旋律、独りでは歌えないもの。まだまだ聴く回数が足りない。そして、2(研究)はいつも途中で挫折する。早く弾き始めたくなるから。3(暗譜)も苦手。短い曲を覚えたとしても、数日弾かないと忘れる。大曲はまず暗譜が無理。これ、年齢のせいにしてはだめぇ~??……4以下は言わずもがな。こんなことで古琴ファンを自称していいのか!

一か月以上弾かなかった『大胡笳』と『离骚』、驚くほど忘れていて、それを思い出そうと練習していたら、『广陵散』が頭から抜け出た。一体、どうしろというのか!

いやいや、陳先生の言葉に耳を傾け、細々とでいいから、コツコツマイペースで続けよう。古琴、大好きだもの♡

+3

『广陵散』第28-45段

第45段まで楽譜を「解明」したところで、ともかく通して弾いてみた。もちろん暗譜はできていないし、つっかえつっかえだから、ページをめくったり、弾き直したところは削除、編集した。

結果:お手本6分のところ、8分かかった!

さあ、これからまた練習♡

 

+2

『广陵散』第44, 45段(最終段)

やっと最後まで「譜読み」が終わった!

全45段の楽譜を手に入れてから30日。完全に自己流だし、速度はお手本の半分くらいだから、練習生としてこの練習に意味があったのかはいまだに不明。大いに疑問。でも、古琴大好き人間としては、弾いているだけで幸せだから、よしとしたい。今日からまた新たな気持ちで古琴街道を一人散歩。

+2

『广陵散』第42, 43段

もう「乗りかかった船」。降りられない。

こんな風に自己流の「解明」を続けていくことに意味はあるのか? そもそも、ほかの曲をすべて「捨てて」こんなことをやってよかったのか?……疑問はつきない。そして、答えはわかっている。

でも、弾けなくても、弦を弾いているだけで楽しい。ほかの曲を捨ててしまったことには大きな後悔がある。だから、一応解明が終わったら、必ず、またほかの曲を一からやり直そうと思う。

今日は今、第27段までほぼ暗譜で弾いて、そのあと第28段から楽譜ガン見で弾いてみた。全部で50分くらいかかったと思う。ただ一回弾くだけで……。部分練習を始めたらいったいどれくらい時間がかかるのだろう!

実は、一か月前くらいから左手人差し指、全体が痛い。始めは深爪もしていないのに、爪の角(かど)が痛くて、適当にオロナイン軟膏を塗って、一晩寝たら、指全体に痛みが回っていた。それ以来、時々、腫れているような感じがしたり、指先が冷たくなったりする。

古琴練習の時は、比較的使わない指だし、使うとしてもハーモニクスを出すために軽く弦を押さえるくらいだから、練習に支障はないのだけれど、常に痛いから少し心配。主治医の先生に電話で聴いたら、あと1~2週間様子を見てくださいと言われた。ひどくならなければ、耐えられる。

あと二段。がんばる。

+2

『广陵散』第40, 41段

くじけそうになった第38,39段に続く第40,41段。前回に比べるとかなり楽で、助かった!

実は今朝、第27段までを、久しぶりに管老師の音源と一緒に練習してみた。すると、老師とは違う弾き方をしているところが何個所も見つかった! 完全コピーをすることに意味はないとわかってはいるけれど、先生なしで独習中の今は、自分が好きなお手本にできるだけ近く弾くことが、自分にできる最善のことだと思う。

お手本通りにはどうしても弾けない個所もあるけれど、何とか弾けるところはそうしてみよう。それから、練習するときはできるだけお手本と一緒にするように! 当然ながら学ぶところが大きい!

ただし、第28段以降は一緒に弾くのはとても無理。第26段くらいからそうなのだけれど、速度のレベルが違う! 速い! 今はていねいに練習して、暗譜に努めよう(しかし、同じ旋律や似た旋律が多いので、どうやって覚えたらいいかわからない!!)

難題は山積み。でも楽しい!

+2

『广陵散』第38, 39段

この二つの段、とくに第39段はものすごく大変だった。どんなにゆっくり弾いても、止まらずに弾き通すことができない。おまけに、弾き方がわからないところ、楽譜が間違っているのではないか?と思わされる箇所があったりする。

前から言っているが、そもそもこの曲の独習は無理なのだ! ワクチン接種も終わったことだし、そろそろ先生探しに取り掛かろうか?!

独習をしていて一番不安なのは、間違った弾き方で練習を続けていないか?ということ。前に習っていた先生は、個々の指使いを細かく注意する先生ではなかったけれど、少なくとも楽譜の解釈の間違いは直してもらえた。それが今はないから、全部自己流。危険すぎやしないか??

でも、私にとって一番大事なのは、弾いていて楽しいことだから。それに、間違って弾いていても他人には迷惑をかけないし(?)……。曲と、それを現代まで伝えてくれた古人、そして楽器に対して尊敬と感謝の念を忘れず、下手くそでも心を込めて弾く。間違っていたらごめんなさいと心で断りを入れながら弾く。今できることはそこまで。さあ、今日も楽しく弾くぞ!

+2