『30秒でできる!ニッポン紹介』IBC出版

結論から言うと、ちょっと残念な本。

「日本のいろいろなこと」という題材は興味深いし、CDもついていて、リスニング教材にも使える!……と張り切って手に入れた。そして、読み(聴き)始めたけれど、一つ目の項目からいきなり印刷に誤りがあった。

本作りの大変さは知っているから、誤字・誤植はしかたないと思う。でも、「いきなり」だと、かなり意気をそがれる。そして、さら二ページあとには、赤字でつけられたピンインに誤りがあった。

小さい文字だし、基本的な単語だったから、ピンインを見る人は少ないかもしれない(私はうろ覚えだったので、見たけれど、ちょっと違う気がして辞書で確かめた)けれど、語学書でこういう間違いはとてもこまる。

内容的にはかなりおもしろい本だけに、とても残念。

また、CDの中には、何度聴いても声調が間違っているように聞こえる箇所もあった。これは私の耳が悪いせいかもしれないから、なんとも言えないけれど……。リスニング力が弱く、発音に慣れようと必死で聴いている身としては、これもがっかり要素。

読み始めてから、カバーのそで部分の解説をよく見たら、中国語訳の担当者が二人とも台湾の方だった。でも本文は「簡体字」……。う~ん……なんだかなぁ……。中国の中国語と台湾の中国語の違いがどれくらいあるかよくわからないけれど、単語など、微妙に「ん?」と思うところがないこともない(私が習ったのは中国の普通話)。

というわけで、いろいろ問題ありではあるのだけれど、日本のいろいろなことについての説明文を読んで、「これ違うんでは?」とか思って、自分で調べたりするので、新しい知識を仕入れる(日本語でだけれど!)こともできて一石二鳥的な効果もある。だから、もう少し読み進める。でも、これ以上間違いを見つけたら、最後まで読むのはちょっときつくなるかもしれない……。

めずらしく、ちょっぴり「辛口」な書評(?)になった。

(続報20210906) 8割がた読んだけれど、最後まで読むのはかなりきつくなっている。「乗りかかった舟」で、一応最後までは読むつもりだけれど、今は「校正作業」をしているような感じになっている。私でもわかるような(辞書やウェブで簡単に確認できるような)間違いが続出。結論として、この本はおすすめできない

 

『老いてこそデジタルを。』1万年堂出版

著者の若宮正子さんは、81歳の時に、iPhoneのゲームアプリ hinadan を開発した「世界最年長アプリ開発者」。前から話は聞いていて、「すごいおばあちゃんがいるのだなあ……」と思っていた。

で、少し調べたら、アプリ開発の際には、メンターあるいはアドバイザー的な人が周りにいたりして(それを引き寄せたのは若宮さんの力!)、とてもラッキーな人で、私のような普通の人間には縁がない話……とか、ちょっと思っていた。

最近シニアのデジタル生活に興味が出てきた、というか、それが切実な問題になってきたので、Amazonで本を手に入れて読んでみた。文字が大きくて、一つの項目が短くて、シニアにやさしい本の作りで一気に読めた。

おもしろかった! シニアとしてデジタル生活を充実させようと思った場合、「入口」となる分野が網羅されているような気がして、これをスタートラインに、おもしろそうな方向を探ってみたらいいかなと思った。

でも、一番おもしろかったのは、彼女が高校の先輩だとわかったこと! あ、彼女もあの校舎に通ったのか(10年以上先輩だからまったく同じだったかどうかはわからないが)……と思ったら、すごく身近に感じられた。後輩としてがんばらなくちゃ!

『中国語ニュース』アルク

去年、中国語ニュースの「聞き流し」に失敗した時に持っていたかった参考書。あの頃、ずいぶん探したつもりだったけれど、「時事」というキーワードにこだわって、ずばり「ニュース」というキーワードで検索しなかったので、見つからなかったのかもしれない。この本は最近、紀伊国屋書店の書棚で見つけた!

「重要単語・フレーズ500」と書かれているが、この500がかなり「高レベル」(確実に中検2級レベルは越えている)。政治、経済、社会、などの6分野に分けられていて、まさに「ニュースに出てきそうな単語、フレーズ」ばかりが取り上げられている。

私にはむずかしすぎて、覚えるどころか読むのが精いっぱいだけれど、「第一章 政治」を読み終えたので、ブログに取り上げることにした。

おもしろい。日本語でも自分では使ったことのない「コンセンサス」とか「コミュニケ」と言った言葉や、「太子党」といった、中国独特の政治用語なども含まれていて、その都度やはりいろいろ調べてしまうから、「知識を仕入れている」という気がする。(再度言うが、記憶にとどめられるかは別問題!)

ともかくも一度通して読んでみようと思う。

『デイリーコンサイス中日・日中辞典』三省堂

辞書を「使い倒した」。かなり長い間使った英和辞典『リーダーズ』を使い倒したのがもう何十年も前だから、久しぶりの「快挙」!

 

中国語の辞書はこれしか使ったことがないから、比較検証はできないけれど、個人的には、すごく満足している。その証拠に、次も迷わず同じ辞書を手に入れた。

強いて言えば、付録としてついていればいいのに…と何度も思ったのは、簡単な中国歴史年表。反対になくてもいいのに…と思ったのは、「発音変更一覧」と元素周期表。両方とも一度も使わなかった。

この辞書は、下線やら書き込みやらで、たいそう汚くなってしまったが、大好きだった。すごく愛用した。とても手になじんでいたのだけれど、表紙がはずれてしまったので、これ以上の使用は無理。それで、昨日から「二代目」を使い始めた。

でも、新品の辞書はちょっと勝手が違う。「きれいに使いたい」という欲がでてきたような……。いやいや、それではだめだ。この辞書も使い倒すくらい、たくさん中国語を読まなくちゃ! もっとも、辞書をひく回数が多いのは、たくさん読むからではなくて、何度も同じ単語をひくからなんだ! ああ、悲しい哉!

『中国語解体新書』駿河台出版社

「おもしろい!」と思う中国語学習書がなかなか見つからない。そもそも語学学習書に「おもしろさ」を求めてはいけないのか?

この本は、40~80文字程度の長さのテキストが180個、それぞれ一つの文法項目に焦点をあてて紹介されている。テーマは日常生活に関するものが多い。対話形式になっているものもある。時事問題についての論評的なものもあるが、数が少ない。個人的には、論評的文章が好き。

レベルは、「はじめに」にあるように、ずばり初~中級。語学学校歴6年、中検3.5級(3年位前に3級をとって以来、退歩を続けている。この一年はコロナのため休学)の当ウェブ管理人にはちょうどいい! 一回目のリスニングで聞き取れるのは全文の5割以下だけれど、以前やってみた中国語のニュースの聞き流しとか、内容はおもしろいけれど未習単語続出のエッセイ集などよりは、がっかり感とストレス度が低い。

一日に一つか二つ、文章を「読んで、聴いて、暗記する」、という作業を数日前から始めた――いつまで続くかわからないけれど! このペースだとゴールにたどり着くまで半年くらいかかりそうで、そうなると必ず途中で息切れしてやめてしまう……。この三日坊主癖、なんとか治らないものだろうか!

 

『(中国語)長文読解の秘訣』アルク

久しぶりの「書評」。本は常に読んでいるけれど、孤独にブログを書くことにちょっと疲れてきたかもしれない。でも、「本愛」は変わらない! 眼が見える限り読んでいくと思う。

この本のエッセイの一つに「季先生は眼病を患っているため多くの本は読めなくなったそうだ。それでも毎日助手が本を読むのを聞き、……」というくだりがある。そして、もうじき90歳という先生はまだ「ご自身の学術的な研究に従事しておられるという」。すごい。学者魂というのはこういうものなのかもしれない。

表紙の写真からわかるように、「珠玉の中国語エッセイで学ぶ」というサブタイトルのついている本書の目的はもちろん中国語の学習だが、いま取り上げた部分など、内容が心にしみる部分が多い。

中国語のレッスンはもう一年近く休んでいる、というか、ほぼ断念? でも、「積読(つんどく)」状態になっている参考書が何冊もあって気になっていたので、最近、2か月くらいかけて、やっとこの本を読んだ。中国語の勉強になったかどうかはわからないが、無味乾燥な語学参考書とは一線を画していて、良書だと思った。

『キクタン中国語』アルク

「聞いて覚える単語帳」というキャッチフレーズで、英語ではおなじみの単語帳。中国語版の初中級編をやり始めたが、一回、全部目を通すことができたので、中・上級も手に入れてみた。

初中級編が「中検3級レベル」、そして中級が2級、上級が準1級レベルとなっているが、このレベル分け、みごと! 3年前に3級をとってから、一向に進歩なく、多少退歩気味の私には初中級編がぴったり。見れば意味は分かるけれど、発音が不確実、聴き取りが不可能、という単語が半分くらいあって、現在、それらを確実な語彙にする作業に従事中。

実は付属のCDはまだ使っていない。使っているのはYouTubeにあったこの動画。これは絶対におすすめ!

本付属のCDは単語だけの録音らしいので、こうやって例文を聞けるのはありがたい! こういうのって著作権とかがかかわってくるのかもしれないけれど、この動画を観て勉強したかったら、本を買うしかないから、出版社としてはOKなのだと思う。例文の録音をつけてください!と書籍のレビューで言っている人が何人かいたけれど、この動画教えてあげたい!

ちなみに、さらに上級の二冊のうち、中級はまだ80パーセントくらいが「見ればわかる」「どこかで見たことがあるぞ」という単語だけれど、上級は驚くほどむずかしい! 一頁に8つ並んでいる単語のうち、一つ「意味がわかる」単語があればいいほうで、ほとんど理解不能。ここまでわからないと、なんだかあっぱれで、すがすがしい感じさえしてしまう(脳崩壊!)。

『小公女』講談社 (1956年出版)

また無駄な時間(?)を過ごしてしまった。2時間半、休みなしで、YouTubeで昔のテレビ映画を観てしまった。1986年にイギリスで制作された、バーネット原作の『小公女』。前も観たことがあったのに、ちょっと見始めたらやめられなくなった。そして、見終わった後に、「もしかしてまだ本を持っているかも?」と思ってさがしたらあった!

前に紹介した『美しいポリー』と同じ「講談社版 世界名作全集」の一冊。たぶん、『ポリー』の次によく読んだ本だと思う。ボール紙のケースの端がボロボロになっているのは、この半世紀以上のあいだに誰かに(愛犬ルミか? 息子たちか?)かじられたのか……。

このお話は本好きな子供はだれでも知っている……はずだから、内容にはふれないけれど、ふと、今の子供たちも知っているのだろうか? と疑問に思った。本屋ではまだ見かけれるけれど、読まれているのだろうか? 名作はいつまでも残ると信じたい。

この本でも、特に好きなシーンの一つは、みなしごになったセーラが追いやられた屋根裏部屋が、隣人の好意によってひそかに模様替えをされるという部分。「みずぼらしい部屋を工夫して快適にする」というコンセプトがともかく好きなのだ!

バーネットと言えば、もう一冊『小公子』を忘れることはできない。この本も何度も読んだし、おそらく同じシリーズの全集で持っていたと思うけれど、子供の頃読んだ本で今も手元にある本は数冊だけなので、その中にはもうない……。

映画ではセーラがかなり気の強い女の子に描かれている気がして、私にはちょっと不満だけれど、これくらい強くなくてはだめだよ! というメッセージなのだと思う。版権はどうなっているのだろう? という疑問は残るが、ぜひたくさんの人に観てほしいから、一応リンクを貼っておく。

『かわいい!折り紙ドールハウス』PHP

「折り紙ドールハウス」で検索すると必ず出てくる、本当にかわいいドールハウスの本! 前から「ほしいなぁ」と思っていたけれど、アマゾンでは当地まで配送してくれない。それであきらめていた。ところが!

なんと、家にあった……。6年前発行の版なので、その頃買ったのだと思うけれど、すっかり忘れていた。最近「確かにあの本あったはずなのに……」と思って本棚を探し回ることが多くなっていて、先日も何かの本(何だったか、もう忘れた)を探していて、思いがけずこの本を見つけた! うれしい(ほしかった本だから)ような、悲しい(記憶力の減退)ような、複雑な気持ち。

で、もう一つ驚いたのは、自分で発見したと思っていた、リビングルームの「横長のロー(低い)コーヒーテーブル」がまったく同じ作り方で載っていたこと! これもうれしい(自分の作り方が認められたような気持ち)ような、悲しい(オリジナルではなかった……)ような複雑な気持ち。

それから、冷蔵庫についてのブログでふれていたのがこの本だったので、かなりリアルな、「ツードアの冷蔵庫」の作り方がわかったのも大収穫だった。

このドールハウスのコンセプトは「基本の折り紙を使って、『パネル』や『つなぎ』と呼ばれる部品を作り、それをつないで大きな作品を作る」というもので、ドールハウス本体から家具まで折り紙で作れる! アイディアがすばらしい。パーツをぴたりとはめ込む方式だから、どの家具も角が直角で、かちっとした感じに仕上がっているのがうらやましい……。

私のドールハウスは伝承の升(ます)(今は「箱」と呼ばれているらしいが)とその変形の立方体の箱を基本としているところがこの本のやり方と大きく違う。一度はこちらも試してみたい気もするけれど、基本的にはこれからも自分の路線でやっていこうと思う……、

でも、この本の中の四階建てのマンション(p9)や、いろいろなお店(p5)の写真はかわいくて見とれる。何度も見てしまう。今また見ていて気が付いたけれど、なんと私の「石鹸の空箱ドールハウス」と同じように、「たためる」ドールハウスがあった(p6)! ね、こういうドールハウスって楽しいよね!!

『うつほ物語』ビギナーズクラシックス 角川文庫

久しぶりに本についてのブログ。最近は視力低下のため文字が見にくくて、読書量が減っている。面白いミステリーがあれば一気に読む「癖」はあいかわらずだが、コロナ騒ぎでもう3か月以上本屋に行っていないから、買い込んでいたミステリーは全部読んでしまった。

この本は前に半分くらい読んでいたが、登場人物のあいだの関係性がわからなくなり、頭がごちゃごちゃになって挫折した。今回は関係性は無視してその続きを読んだが、おもしろくて、そのまま最初に戻ってまた読み直している。

『源氏物語』より少し前に書かれ、大きな影響を与えたと言われている。平安時代の貴族たちが主人公だから、内容的にも似ているところがあるのかもしれないが、両方とも原作を読んでいないからわからない。この物語に心を惹かれたのは、「琴(キン)」と呼ばれる楽器の秘儀が親から子へと伝えられていくことが一つの軸になっているから。それに、「不思議なこと」がちょこちょこ起きるので、「伝奇小説」という分類に入れる学者もいて、昔、怪奇小説にはまっていた身としては見逃せない。

物語の軸となっているこの「琴」が「古琴」だったと考えられているのだが、異論もあるようなので、断定はできないのかもしれない。確かに、この本の表紙に描かれている楽器は琴柱があるから明らかに「箏」の方だし、挿絵(「奈良絵本 宇津保物語」より、という解説あり)の中の楽器も古琴にしては幅が広い気がするし、そもそもこの絵では地面に置いて弾いているから、古代は奏法が違ったのか(普通は机に乗せるか、膝に乗せて弾く)?と疑問も残る。

でも、ひとまずこの楽器は「古琴」だと信じて、本書(あらすじが原文抜粋とともにわかりやすくかかれている)を読むと、その音色の描写がすばらしくてワクワクする。何しろ、屋根の瓦が砕けて花のように舞い散ったり、6月中旬と言うのに雪が降り積もったりするのだから。いったいどんな曲を弾いたのだろう……と想像しながら読んだ。

このビギナーズクラシックス・シリーズは全20冊あるようなので、ほかの本も読んでみたくなった。学生時代は古典・漢文がすごく苦手だったけれど!

本当の『うつほ物語』は全20巻というし、第一古文は読めない! 現代語訳をさがすかなぁ……。