古琴曲『普安咒』

だいぶ前に習った曲だが、いくつかの理由でよく覚えている。一つははじめて習った「かなり長い曲」だったため。それから、呪文という意味の「咒」の字が使われていたため。実際は「呪文」というより「念仏」の意味だったが、すごく印象的だった。

実際に「普安咒」というお経があって、それをもとに作られた曲(明の時代という説あり)だとか、そのお経の唱え方を学ぶために作られた曲だ(琴譜の横に書かれていた梵字がそのような意味だったらしい)とか、このお経を作った普安禅師(1115-1169)というお坊さんが作った曲だとか、いろいろな説があるようだ。

このお経を聴いてみると結構すごい。何がすごいかと言うと、下のビデオで1:15あたりから始まる、同じ音の繰り返しの心地よさ。古琴曲とはまったく違う「メロディー」だけれど、思わず唱和したくなる。

大先生、張子謙さんの笛との合奏でお聴きください。