『すぐ死ぬんだから』講談社文庫

最近ずっと目の調子が悪いのにもかかわらず、二日で読み切った。おもしろかった。

読後は、「帯」にある「痛快」というのとはちょっと違う、「達観」という言葉が頭に浮かんだ。夫の死後、夫に妾がいて子供までいたことがわかるという、かなりめちゃくちゃな状況にもかかわらず、主人公は生きていく。その妾や子供とある意味「いい関係」を保ちつつ(?)……。

ありえないなぁ……と思いつつ、こんな風に生きられたらいいかもしれないとも思った。最後に、主人公が息子の酒屋で始める「角打ち」の「女将」になることになったのが、うれしかった。でも、その最初の「客」が妾の子供だったというのは、私は嫌。

カテゴリー