古琴日誌 (1) 浦上玉堂の言葉

今日は午前中に、まず基礎練習として『仙翁操』。挑と勾を繰り返し練習するが、挑を弾く時の「竜の目」と「鳳凰の目」がきちんと作れない。勾を弾く時の問題は、注意していないと、弾いた後、第一関節が反り返ってしまうこと。

次に『神人畅』の復習。泛音がきれいに弾けない。神様の語りかけの部分なのに! 一方、人間が反応する部分はなかなか覚えられなくて、表現について考えるまでにいたらない。

それから、日課の『广陵散』。やはり毎日弾かないと忘れるし、毎日「あれ? ここどうだったけ?」と思う部分が出てくるので、弾かないわけにはいかない。今日は、いつもいつもひっかかる第19段の初めのあたり。管老師の楽譜で指使いを確認して、楽譜に書き込んだ。

午後の練習は、好きな『酒狂』から始めた。この曲の難関は中盤の低音部。どうしてもスムーズに弾ききることができない。今日も何度も同じ部分を練習。そのあと、好きなくせに下手くそな『梧叶舞秋风』。これも泛音続出の曲。きれいに弾けたらとても気持ちのいい曲なんだがなぁ……。今の季節はこれでしょ!

夜は数日前から復習に取り掛かった『梅花三弄』。これも泛音がとても大事な役割をしている曲。でも、今日は全曲を思い出すところまでで精いっぱい。それと、跪という指使いでひっかかる。左手薬指の爪のすぐ下あたりを使って弦を押さえるので、痛い。皮膚が固くなると楽になるのだが!

明日もこのうち何曲かを練習する予定。浦上玉堂先生は、琴は一曲だけ学ぶべしとおっしゃっていたが、凡人の練習生はなかなかそうはいかない。

学琴は一曲に止むべし、多曲を貪るなかれ、唯一曲を愛した古人は衆い、高き志があれば一曲にして足る(玉堂)

(続報)上記の浦上先生の言葉の出典が分かった。『玉堂琴譜』