最近読んだ本ではない。実は、半世紀近く前の本。表紙は日焼けしていて、本文の紙も外周が茶色く変色している。でも、私にとってとても大事な本。
著者は20世紀初頭にパリのオデオン通りに書店を開店した一人の女性。この書店にはジェイムズ・ジョイスやヘミングウェイ、ポール・バレリーといった名だたる文学者(といっても、むずかしい?純文学や詩は読めない私は名前だけしか知らない人が多い)が集まり、語り合った。表紙の写真は書店主のビーチと、彼女を支えたモニエ(通りの向かいに書店を持っていた)、そして『ユリシーズ』の作者ジョイスが店内で語らっている様子を写している。こんな本屋さんに行ってみたい!
この書店は第二次大戦中に閉店を余儀なくされたが、その後、1963年に、すでに別に書店を持っていたジョージ・ウィットマンによってその名を引き継がれ、今日まで至っている。
この二代目シェークスピア・アンド・カンパニー書店に関してもいろいろおもしろい話があって、何冊か本が出ている。ぜひいつか手に入れて読んでみたい。
下は1974.1.28付の読売新聞。解像度を落としてしまったので、本文が読めなくて申し訳ない。