大昔の中国の書籍は、牛の革ひもを使って、細く切った竹の冊をつないだものだった。韦编三绝(wei2 bian1 san1 jue2)は、そのひもが擦り切れて何度もつけかえるほど本を読むという意味。孔子が『周易』という本を読んでいたときの逸話が、『史記』の中に見える。孔子さま、どれだけ読書が好きだったの!と感動する。
古琴曲はこの孔子の故事に基づいて作られたもので、清の時代の初期に作られた『琴書千古』という本に取り上げられている。初めてこの曲を聴いたとき、最初の三音が『君が代』の最初の三音と同じで「わぁ!」と思った。そして、君が代を古琴で演奏するというのもいいのではないかな…と思った。でも楽譜が見つからない。日本の曲で古琴の楽譜らしきものを見つけたのは、いまのところ『越天楽』だけ。それもどうひいたらいいかわからない。いまだに謎のまま。
youtubeにはあまりこの曲があがっていないので、ちょっと苦労して見つけたのが下のリンクです。個人的にはもう少しゆっくり弾いたもののほうが好きなのですが、この映像を見ると、古代中国の「本」や図書館?がどんな様子だったか垣間見ることができておもしろいので、ご紹介します。