古琴曲『梅花三弄』

左手の指で弦に軽く触れて、右手の指で弾くのとほぼ同時にその指を離すという、いわゆる「ハーモニックス」奏法(古琴では泛音fan4yin1と呼ばれる)で主旋律を三回弾く。おそらくそのことが「三弄」の名の由来だろう。ウェブには、この三回が「冬の寒さを耐えて、つぼみからだんだんに花咲いていく梅の変化」を表しているという記事もあった。当ウェブサイト管理人が習っている先生は、「遠くからだんだん近づいていくのを表していると解釈している」と言っていた。人それぞれに解釈、表現できるのところがまた面白い。

もともとは笛の曲で、唐の時代の初期に古琴演奏家が古琴の曲に作り変えたと言われている。なんと千年以上の歴史を持っている?! 下のビデオは百年ほど前の琴譜に基づく、呉景略老师の演奏によるもの。管理人にはとても「中国的」なメロディーに聴こえる一曲だ。