三人の名演奏家による、45段構成の『広陵散』。それぞれに個性のある、すばらしい演奏。このページで一つにまとめておいて、何度も聴き返そうと思う。
管平湖 (1897-1967)
1953年にこの曲を打譜してくださった。その譜を見ながら聴いていると、本当にていねいに弾いていらっしゃることがわかる。まるで「こんな風に弾きなさいよ」と教えてくださっているよう。
吴景略 (1907-1987)
指が古琴の上を自由自在に動き回っている。楽器と人と音楽とが完全に一体化しているような感覚。そして、自由! 自由! 何にも囚われることのない自由がここにある。
吴文光 (1946- )
曲を解釈し、それを表現するというのはこういうことなのか。切々と情を訴えるとはこういうことなのか。曲の意味をとらえること、感じることが大切であることを教えてくれる。
◆最初の二つ動画には画像がついていないので、本当に二人の演奏家によるものか、疑問を呈しているコメントもありました。確かに、文化革命の時期に、古琴の記録は多くが破棄されたと聞いています。そのような歴史的背景も含めて、耳を傾けたいと思います。