最近、インターネットで非常に興味深い写真と映像を見つけた。1927年にブリュッセルで開催された第五回ソルベ―会議の出席者の集合写真。はじめてこの写真を見たとき、アインシュタインとキュリー夫人が一緒に写っていることを発見してびっくりした。そして、今はやりの合成写真ではないかと何度も見直した。
(あやまった認識だったが、キュリー夫人はずっと昔の人、アインシュタインは最近の人だと思っていたのだ😲)
この写真に写っている29人の物理学者たちのうち17人がノーベル賞受賞者だというからすごい! キュリー夫人なんて二回も受賞しているんだから!
ウィキペディアなどで、一人一人の人生についていろいろ読んでみると面白い。一番面白かったのは、写真の前列に座っているキュリー夫人とランジュバンとが一時期不倫関係にあった(キュリー夫人は未亡人)こと。ランジュバンの奥さんにバレて、奥さんはキュリー夫人が二度目のノーベル賞をもらう数日前に、手紙などを暴露して大騒ぎをしたらしい。そんなこんなで、その後まもなく不倫関係は解消されたらしい。
後列のエーレンフェルトは次に紹介する映像の中で、一番のお茶目さんで、カメラに向かって舌を出したりしているのだけれど、その陰で苦しんでいたのだろうか、まもなくうつ病を発症。数年後に、障害のあった息子を殺して、自死している。なんて悲しい話なんだろう。
それに引き換え、アインシュタインは従姉との不倫を成就させるために、ノーベル賞の賞金をあげることを条件に奥さんと離婚している。みごとにノーベル賞を受賞をしているのはすばらしいけれど、なんだかなぁ……
などなど、知の巨人たちにも人間臭さがすごくあることがわかった。
次の動画で、写真の次に紹介している映像は、会議出席者の一人ラングミュラーが持参したカメラで撮られたもの。撮影者は彼の助手らしい。
投稿した順序が逆になるけれど、そもそもソルベ―会議の写真を「発見」するきっかけとなった本の紹介動画がこれ。この動画の中で、三冊目に紹介した「むずかしくてまった歯が立たなかった量子力学の本」の表紙がこの写真だった。
三冊目はやはり読めていないけれど、量子力学ににわかに興味を持った文系シニア女子ではある。