中国古典十大名曲の一つ。『雁落平沙』という別名もある。鳥と花は中国の文芸、絵画などの題材としてよく登場する。日本にも「花鳥風月」という言葉がある通り、おなじみの題材だ。実はウェブで調べるまで当ウェブ管理人は知らなかったが、この平沙落雁という言葉は日本語の四字熟語にもなっていて、「へいさらくがん」と読む。中国語と同様に「干潟に舞い降りる雁」という意味。中国の山水画の伝統的画材である瀟湘八景(瀟湘地方の八つの景勝)の中の一つだそうだ。その景色を題材に作られたのがこの古琴曲。
残念なことに最初の部分の録音が切れているのですが、晩年の张子谦老师の軽快な演奏を動画でぜひご覧ください。
管理人が習ったのも张子谦老师が伝譜された楽譜だったが、この曲もほかの曲同様、流派によって、年代によって、いくつもバージョンがあるようだ。一番最初に楽譜に登場したのは1634年に刊行された『古音正宗』という本。作曲者としては唐、宋、明などの琴士の名前があげられているが、確定はされていない。いずれにしても、かなり古い曲。
管理人はこの曲も少し前に習ったので、すっかり忘れてしまった! 現在、少しずつ既習曲を復習しているので、いつかこの曲もまた弾けるようになりたい!