『自分の「異常性」に気づかない人たち』草思社

インフルエンザ回復期にあって、まだだるい身体と無気力な精神を持て余しながら、一気に読んだ。おもしろかった。高齢者の心の問題などもとりあげられていて、非常に興味深かった。

一番感じたのは、心の「傾向」はそのことで本人が苦しんでいる、「あるいは」周りの人に迷惑がかかっている、この二点のいずれかの条件が満たされた時「障害」や「病気」となるということ。いずれも満たされていなければ、単なる「個性」にすぎない。

でも、ひとたび「病気」だとわかったら、手遅れになる前になんとか治療したい。症状を緩和したい。それにはいろいろな方法があって、必ずやその人に合った方法が見つかる。そう信じたい。

同じ草思社の本で、6年ほど前に再読した本。精神医学の世界では古典的な名著らしい。当ウェブ管理人はかなり昔に読んだことがあったが、読み直した時に、やっとその内容を現実の世界とつなぎ合わせることができた。

それまでは自分の周りに「邪悪な人間」がいることを知らなかった。今でも思うが、実際「いなかった」のだと思う。そう思っていたこと自体、幻想、妄想に近い、思い違いも甚だしい話なのだが、60近くまでそういう「おとぎ話」の世界に住んでいた「おめでたい」人間もこの世にはいるものなのだ…まったくおめでたい話。

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