外国語のリスニング教材を選ぶ時、一番大事なのは、自分のレベルに合ったものを選ぶこと。これを間違えるとまったく効果がない。
でも、これを見つけるのはわりと簡単。ちょっと聞いてみて、全部わかったら「やさしすぎ」、まったくわからなかったら「むずかしすぎ」。半分以上、60パーセントくらいわかるというのが、ぎりぎり聴き続けられる限度ではないかと思う。つまり理解度60~80パーセントくらいが私にはちょうどいい。
こんなことを今日考えたのは、ふと思いつて、スペイン語のPodcastを聴いてみたのがきっかけ。スペイン語は50年前(!)に大学で第二言語として学んで、その後、15年くらい前に2年くらい復習したけれど、理由があって縁を切った(いろいろ複雑な事情がある)。だから、今回たまたま見つけたPodcastがメキシコのものだったのは、幸運だった。
話が脱線しそうなので戻すが、先ほど、もう何年も封印していたスペイン語を聴いてみて、意外にも60パーセントくらい聴き取れたので、びっくりした。で、思い当ったのが、この話のテーマ。マヤ文明! 昔、(オカルト?)雑誌『ムー』や『世界の七不思議』みたいな本で何度も読んだやつだ! そりゃ聴き取れるわけだ。知っていることだもの。そこで、リスニング教材を選ぶ二つ目の要点。自分が興味があるテーマであること。
それから三つめは、自分に合った話し手を選ぶこと。はっきりした話し方、標準的なアクセントをといったことはもちろんチェックすべき点だが、その人の声が個人的に好きというのも重要だと思う。それから、話し方とか話の内容から推察できるその人の考え方や性格、そういったものが自分に合っていないと、聴き続けるのはむずかしい。
この点で、今一番興味をひかれているのはフランス語Podcastを発信しているSolange/Inaさん。この頃よく見ている別のPodcastで紹介されていたので、観てみたら、ほとんど聴き取れない。たぶん理解度5パーセントくらい。でも、何かが伝わってくる。
三日前、このPodcastを観ていたら涙が出た。彼女の魂の叫びが聞こえるようで、抱きしめてあげたくなった。たぶん、聴き取れたら「ゲシュタルト崩壊」を起こしそうな内容なのだと思う……。
最後になったが、現在急務となっている中国語のリスニング教材。これがなかなか見つからない。レベルで言ったら、ごく初歩のものをやるべきなので、いくらでもあるのだが、教科書的な対話練習はいくら勉強になるからといっても、退屈でできない。
やっと見つけたのは、台湾の方が出している下のPodcast。
聴き取れ度15パーセントくらいだから、かなりストレスがあるが、話し方とかが好き。同じ人が出しているほかのものをいくつか見てみたけれど、話題もなんとかついていける気がする。
実は今、中国語は新しいリスニング教材(書籍)を試しているので、これを真剣に聴く余裕はないが、ぼーっとしている時とかに流しておくのにいいかもしれない。
もう一つ見つけた中国語Podcast。話し方がゆっくりで、聴き取れ度50パーセントに激増! こんなにゆっくりでも半分しかわからない理由は、知っている単語でも、聴いただけではすぐわからないから。こればかりは、ただただ、聴き続けるしか方法がない。テーマに興味が持てるから、なんとかがんばって聴いてみたい。
知っている単語が聴き取れないというのが、今の私の最大の問題だと思う。「退屈だ」などと偉そうなことを言わずに、日常会話の勉強をしっかりやって、基礎を作ることが大事だとはわかっている。でも、やる気がでない……。(そんなことでは語学習得はできないよ!)