悲しい。とても大切な友達が認知症になってしまった。程度はよくわからないのだけれど、介護1の認定を受けたと家族の人から聞いた。先週末から数日間、行方不明で、だいぶ離れた駅近のショッピングモールで見つかった。
私は遠く離れているから、最近は一か月に一度くらい電話で話すだけだった。去年の夏ごろ、物が家から盗まれるとさかんに言っていたのだけれど、あれが前兆だったのか。秋ごろから急に進行したらしい。
もともと芸術家肌で、普通の人とは違う感覚を持っている人だから、電話で話している限りでは、今年に入ってからもとくにおかしいとかは思わなかった。ただ、前より話し方が落ち着いていて、「普通の人」みたいになったなぁ…と思うことはあった。
家族の人たちから話を聞いたら、コンピューターを使うとか、ATMを使うとか、そういうことがむずかしくなっているらしい。そう言えば、去年あたりからメールには返事が来ないので、もっぱら電話にしていた。
この歳になれば、だれだって認知症になる可能性がある。大いにある。そして、そうなってしまうと治療はなかなかむずかしい。でも、予防したり、進行を遅らせたりすることはできると聞く。
彼の認知症の進行を遅らせるために、何かやってあげられることはなかったのか。そもそも認知症予防のために、何かやってあげられることはなかったのか(おたがいにやりあえることはなかったのか)。
そして、これから何をしてあげられるのか、毎日考えている。
もちろん、自分の心と身体の健康に気を付けることが第一だということはわかっている。この13年間、本当に自分を大事にしてこなかった。そのツケは明らかに回ってきているから。
少しでもMちゃんとその家族の役に立てるように、そして自分の家族に心配や迷惑をかけないように、自分を大事にすることを考えようと思う。