実ちゃん、お姉さんと話したよ。実ちゃんが家を出たのが、二回目の介護認定審査のために病院に行く前日だったという話を聞いた。きっといやだったんだね。要介護の程度が上がって、さらに多くの他人が生活に入ってきたり、あるいは施設に入らなければならなくなったりして、プライバシーや自由が奪われるのがいやだったんだね。きっと…。
あんなに自由気ままに暮らしていた実ちゃんだもの。人の言うことにはなかなか耳を傾けない実ちゃんだもの。自分が生活するのを助けてくれているのだとわかってはいても、介護の人やヘルパーさんにいろいろ言われたりするのは嫌なんだろうな―と思う。
お姉さんが言っていた。下の弟は「兄さんは出家したのかもしれないよ」って言ってるって。実際にはそんなはずがないことはみんなわかっているけれど、もう数年前から坊主頭だし、テレビ番組か何かのエキストラでお坊さんの役をやったときには、般若心経を全文覚えたって言っていたし、準備オッケーだものね♪ そうだったらいいな。どこかの山寺でお坊さんになっているといいな。
どこにいようと、元気でいてね。どこにいようと、また会おうね。あのなつかしい町で会おうね。楽しい子供時代をみんなで過ごしたあの町で会おうね。温かくなったら、私も里帰りをしようと思っているんだ。また会おうね、大好きなMちゃん!