ほぼ6か月ぶりのクレヨン画第八弾。これも描きかけに終わってしまった感があるが、仕方がない。詰めが甘いのはいつものこと。完璧主義を貫かないように、最近自分に言い聞かせていることだから。
今回は、これまでのように絵の制作過程の動画を観ながら描くのではなく、名画の模写に挑戦! 下のお手本は、いつの間にか好きになっていたベックリンの『死の島』。同じ題材で描かれた5枚のうちの三枚目。
はい、予想に違わず、これも大撃沈の模様。
そもそも無理っす💦……「6か月のブランク」なんて偉そうに言っているけれど、その前に描いた絵だってたった7枚。小学校以来、いや生まれついての「お絵描き苦手意識」「図工コンプレックス」がなくなったわけでも、うまく描けるようになったわけでもない。
今回の絵は「奥行き感」もなければ、「水面感」もない。でもね、私が描きたかったのはY兄への「お別れ感」だったの。それは精いっぱい込めたつもり。
(それから、「暗さ」を出すのが難しかったから、えいっ、明るい「死の島」があってもいいじゃん! と開き直った。)
脳卒中(だったと思う)で倒れてから10年。何度も危機を乗り越え、認知症も胃ろうも抱えながら、特養ホームのベッドと車いすで静かに生活していたY兄。兄様の魂に平安あれ!
今回学んだこと。クレヨン画は(ほかの画材については知らない)「やめ時」が肝心。それ以上いじりまわすと、どんどん変な具合になっていく瞬間がある。それが「やめ時」。尊敬する柴崎先生は、時々、「えっ、そんなにあっさり?」と思うほど、まだ描き途中のようなタイミングで筆を止めて、「はい、できあがりです」とおっしゃる。そのタイミングの見極め方が知りたい!
今の私は、たぶん、「ああ、あそこが変だな、ここも足りないな、で、ここも……」と思っているあたり、つまり追加したい部分が両手(片手かな?)の指で数えられるくらいになった時がやめ時のような気がする。ま、これが言い訳なんだけれどさ。
それから、描き方のお手本動画を観ながら描くというのを、もっとたくさんやった方がいい。自己流で描くと、色の使い方がわからない。特に、置いていく色の「順番」。これがわかっていないと、いくら塗っても色がでない!
それから全体のバランスを見ること! これはいつだったか気付いて、「常に全体を見るように」と自分に言い聞かせたつもりだったけれど、すっかり忘れていた。今回、全体を見たのは、右側の手前の岩だけを見て必死で色を塗りこんだあと。「あれ? この岩ばっかりが目立つぞ」と気が付いた時にはもう遅かった。いわゆるこの岩だけ「浮いてる」ってやつ。心を込めたのはここじゃないのに。必死で塗っている時、心がこもっちゃったんだな……。やれやれ……。
これで、これまでに書いたクレヨン画が8枚になった。全部集めた「ギャラリー」へのリンクはここ。