『广陵散』独習一年の記念動画

今日は記念すべき日。ちょうど一年前の今日、『广陵散』の独習を始めた。

それで、数日前から「一年間でどこまで弾けるようになったか」を記録する動画を撮りたいと思って準備していた。これまで一度も通してつっかえずに弾けたことがなかったので、毎日一回動画に撮って、一番できのいいのを残そうと思っていたのだ。その結果、案の定、数日前に最初に撮ったものが、「まあマシなでき」で、それ以降のものはだいたいがぐじゃぐじゃ。破棄した。

 

これも後半でまったく手が止まった個所や、あちこちでつっかえているので、その部分はカットしたあとの動画。なにはともあれ、記念として残しておく。

今後の課題は、もっとていねいに練習をすること、そして、先生を探すこと!

一年前には、一部でも弾けるようになるとは思っていなかった曲だから、このクオリティーでも弾けたことがうれしい。本当はそんなことではいけないのだけれど! まったく間違ったやりかたで弾いているのではないかという不安は常に持っている。でも、これが今の自分にできる精いっぱい。

さあ、今日もこれから練習!

古琴入門お勧め動画

先生が中国に帰ってしまったので、この一年半は独習中。それで、最近、先生からごく初期に教えてもらった曲を復習している。基本的な指の使い方ができていないと気が付いた(今更!)からだが、7年ほど前に習った曲を覚えているわけもなく、ネットで教学動画を見つけてはお手本としている。

そこで、昨日見つけたお勧め動画がこれ。

https://youtu.be/jZQFux7msvI

だいぶ前にこの先生の第一回目の教学動画を観て、中国語の聴き取り練習をしようと試みたが、とても無理で挫折した。でも、説明がとてもていねいでわかりやすい(ような気がした)ので、心に残っていた。

昨日『仙翁操』を復習するために動画を探していたら、この先生の動画が検索にひっかかった。やはりとてもていねいでわかりやすい(今は、字幕の中国語はだいぶ理解できるようになった)。

今日はこの動画を観ながら復習しようと思う。

【お断り】上に紹介したチャンネルが本来のものなのか、古琴関連動画を集めているチャンネルなのか判別がつかず、紹介を多少躊躇するが、基本からの動画がすべて集まっているのでおそらく本来のチャンネルだと思う。

古琴独習について思うこと

最近YouTubeで、古琴を独習している人、独習したいと思っている人の動画やコメントをいくつか目にした。インターネットのおかげで、助けとなる情報はたくさん手に入れられるけれど、最初から完全に独習というのはとてもむずかしいだろうと思う

問題の一つは、変な弾き方を続けて、腱鞘炎とかになってしまうこと。独習していたわけではないけれど、私はレッスン開始後一年目の終わりにドケルバンという腱鞘炎になってしまった(家での練習をベッドの上で(!)やっていたからか?)。そして、結局手術をして、レッスン再開まで一年かかった。

でも、一方では、「この曲が弾けるようになりたい」とか、「音を聞いて心を落ち着けたい」とか目標がはっきりしていたら、そして、「お気にいりの先生の動画」などを見つけられたら、最初から独習でも古琴を楽しむことができるのではないかとも思っている。(今の私はこの「方式」に近い。)

『广陵散』の独習を始めて、もうじき1年経つ。一周年記念に45段全部を「通しで弾いた」ビデオを記録に残したいと思って、猛(?)練習中だが、20分越えのこの曲を暗譜で弾くのは無理。どうしても後半で集中力が切れて、自分がどこにいるかわからなくなる。

今日は管老師のお手本を聴きながら練習した。前半は「一緒に弾ける」ところもあって、気持ちがよかった。でも、28段からがやはりボロボロ。そして、老師と自分の弾き方が違っているところを新たに発見した。もう何か月も聴き続け、「習っている」のにだ!

独習するときには、常にお手本と比べて、軌道からはずれていないか確認すべしという、独習者の最大の心得を再認識させられた今日の午前の練習だった。

『大胡笳』の復習終わった!

先日の『大胡笳』の復習開始のお知らせブログに♡マークを三つもいただいた! それで、張り切って練習して、6日後の今日、一応の復習が終わったので、ご報告をすることにした。

この曲はとても長いことに加えて、「ほぼ忘れていた」ので、最初が本当に大変だった。でも、半ば過ぎるころから、なんと、「思い出してきた!」それで、4日目くらいに一応最後まで楽譜を見ながら弾けるようになった。

それから暗譜を試みたけれど、これが大問題。何しろ、かなり年季の入った「記憶装置」だから、詰めても詰めても出ていく……。雑念が入ったりした時には、あれよという間にどこを弾いているんだかわからなくなる

ただひたすらに弾いて6日目の今日、行き詰まりを感じて、ふと思い立って、戴晓莲老師の動画を観直した。すばらしい。もっと早く観直すべきだった!

一年半ほど前まで習っていた先生の先生だから、彼女の弾き方を学ぶのならば、とりあえずOKだろうと思って観始めたけれど、習った弾き方とは微妙に違う。どちらの方法で弾くのがいいか?

今は独習中の身だから、自分の好きな方を採用する(偉そうに!)ことにして、一部戴先生方式に変えることにした。そのため、何度も動画を観ているうち、いろいろ直したくなって、今日は半日、といっても2時間くらい、徹底研究に費やした。

おもしろい! 戴先生の動画は「簡略版」だが、それでも13分ある。手元にある楽譜は多分その3割増しくらいか? おそらく20分近くかかるだろう。でも、この曲はテーマが比較的わかりやすい(異国の地に二人の幼い息子を置いて、故国に戻る母親の想い)ので、ある意味弾きやすい。

一応最後まで復習できたところで、本来はここから「弾きこむ」のだろうけれど、ルンルン気分の今は、次の『龙朔操』の復習に早くとりかかりたい……。厳しい先生の耳に入ったら、雷を落とされそうな話! でも、楽しいから弾いているんもん♪ 好きな曲をたくさ~ん弾きたいよお!

『大胡笳』の復習開始

最近ずっと、『广陵散』以外に練習していたのは、『离骚 』と『华胥引』のみ。古琴を弾く人はご存じと思うが、この二曲を弾くためには、ほかの多くの曲と異なる音程に調弦しないといけない。そして、私の古い方の古琴は弦を巻き取る「ペグ」(中国語の名前を忘れた)がものすごく固くて、調弦に時間がかかるし、指先が痛くなるので、一度変えたら数日は変えたくない。

だからこの二曲を必死で復習した。『华胥引』は私の持っている楽譜だと見開きの2ページに収まる短い曲だから、すぐ復習できた。問題は『离骚 』。楽譜で言うと9ページの長さ。おまけに「ほとんど忘れていた」。だから、復習に一週間以上かかった……。とても好きで、よく弾いていた曲だったのに!

そして、やっと昨日、別の曲の練習のために調弦を変えた。こうなると、『离骚 』はまたいつ弾くのかわからない。また忘れてしまうのだろうなぁ……。

今回の調弦で弾ける曲は『大胡笳』と『龙朔操』。二曲とも、異国に連れていかれてしまった悲劇の女性にまつわる曲で、『离骚』同様、よく弾いていた曲。

まずは『大胡笳』から取り掛かったけれど、昨日はまったく思い出せず、結局1ページの半分くらいの第一段を、「新曲を弾くように」練習したところで力尽きた。

今日は少~し思い出してきたけれど、やっと2ページ4段までという感じ。全部で12ページもあるから、この調子だと10日くらいかかりそう。嗚呼!

『广陵散』は一日でも弾かないと、すぐに頭から抜けることがわかったから、30分かかる通し弾きが欠かせない。おまけに30分「ぶっ通し」で弾くと、もう、細かい部分練習のための気力が残っていない。ほかの曲を練習するなど、もってのほか。だから、午前中の練習はそれでおしまい。(こういうのも本末転倒って言う?)

そんなことでいいんかいっ!!

ちなみに、『广陵散』も調弦の仕方が特殊。しかも、お手本としている管先生の動画中の古琴が普通より半音高めに調弦されている。だから、うちの二台ある古琴のうち一台は、それに合わせて調弦し現在、『广陵散』専用になっている……。

今日はこれからもう一度『大胡笳』の練習。午後やった4段まで、覚えているかなぁ?

『広陵散』(全45段)を聴く

三人の名演奏家による、45段構成の『広陵散』。それぞれに個性のある、すばらしい演奏。このページで一つにまとめておいて、何度も聴き返そうと思う。

管平湖 (1897-1967)
1953年にこの曲を打譜してくださった。その譜を見ながら聴いていると、本当にていねいに弾いていらっしゃることがわかる。まるで「こんな風に弾きなさいよ」と教えてくださっているよう。

吴景略 (1907-1987)
指が古琴の上を自由自在に動き回っている。楽器と人と音楽とが完全に一体化しているような感覚。そして、自由! 自由! 何にも囚われることのない自由がここにある。

吴文光 (1946- )
曲を解釈し、それを表現するというのはこういうことなのか。切々と情を訴えるとはこういうことなのか。曲の意味をとらえること、感じることが大切であることを教えてくれる。

◆最初の二つ動画には画像がついていないので、本当に二人の演奏家によるものか、疑問を呈しているコメントもありました。確かに、文化革命の時期に、古琴の記録は多くが破棄されたと聞いています。そのような歴史的背景も含めて、耳を傾けたいと思います。

管老師の動画を見つけた!

独習を続けている『广陵散』のお手本としているのは、管平湖老師の「音だけの動画」。どんな姿で演奏なさっていたのか一目見たいものだと常々思っていた。

そんな折、1956年のニュース画像らしい動画をたまたま見つけた。その中で、ほんの数秒だけれど、老師の姿が映っていた。感激!

 

『广陵散』全45段通して弾いてみた

数日前に全45段を暗譜で弾くことができた! ただし、たった一回だけ。そのあとも、毎日試みているけれど、だいたいどこかで頭が真っ白になって、楽譜を見たり、少し前に戻って弾き直す結果に終わっている。下の録音も、間違えて、そのままだったり、弾き直したりしている箇所が多々あるが、一応「止まらずに」弾いているので、記録として残しておくことにした。

多分、今のところはこれが精いっぱい。管老師のお手本が22分くらいで、この録音は23分30秒あまり。老師の演奏ははじめはゆっくり、最後は超高速(に聞こえる)だが、私の速度はほぼ一定。つまり、前半は速すぎ、28段以降は遅すぎ、ということになる。そして、結果的に1分半の差に収まっているけれど、実際は速度だけではなく、弾き方があまりに「のっぺり」していて、稚拙。

でも、ともかくここまでたどりついた。ここからが本当の出発。

これからの練習がまた楽しみ!

 

古琴練習生のつけ爪報告

久しぶりに「つけ爪」の報告。このあいだの最後の「爪報告」はいつかな……と思って、ホームページ内検索をしたら、なんと2019年の5月! 「しばらくつけ爪の報告していないなあ」と思ったら、もう二年も経っていた。

この二年の間に何度も爪をつけかえているが、結局のところ、「ダイソーの爪」に「アリアの接着テープ」というのに落ち着いている。ただ、最近、接着テープの接着力が落ちている。二年前に買いだめたものなので、そりゃもう賞味期限が切れている……。でもおかげで爪の取り換えの時に、接着剤が爪からはがれやすくて楽。

実は一か月くらい自分の爪で弾いていた。「あ、自爪で大丈夫じゃない……」と思いかけていたところ、今日よく見たら、爪の表面がガサガサして、薄さが半分くらいになっていた。そして、つけ爪をつけてから『广陵散』を弾いてみたら、とても弾きやすかった! それに、通し練習もこれまでの最高記録24分! もちろん爪のせいだけではないだろうけれど、やはり「まともな爪」で練習するのは大事。

でも、調子に乗って、さっきまた通し練習をしようとしたら、途中で集中力がプチーン!と切れて、自分が曲のどこにいるかわからなくなって、断念。やはり一日二回通し練習はきつい! また明日をお楽しみに!

『阳关三叠』のカラオケビデオを作った

自分が弾いているところを動画に撮ってみるとよくわかる。下手くそ! iPhoneを頭上に設置して撮影しているから、音がきれいに拾えないのはわかるけれど、それにしてもだ。このひ弱な、ぶちぶち切れた音はなんだ! 恥ずかしい!

でも、古琴、好きなんだよな~と、次の瞬間に思う。それに、練習生であることを初めに断っているから、みなさん、下手くそを承知で観てくださるわけだから、他人には迷惑をかけていない…と思うから、ま、いっか。

ということで古琴カラオケ動画、第三弾をアップしました。例によって、練習、撮影、編集にものすごい時間がかかっています。さらに、今回はその前に、歌詞の訳にとても苦労しました!

でも、おかげで、歌詞がだいぶ頭の中に入った。まだ弾き語りは無理だけれど、このビデオを観ながらなら歌える! 今回はそれが最大の収穫。また次の挑戦が楽しみ♪