古琴を楽しむ~その二

今日は一月七日。古琴の「稽古始め」だった。『離騒』の復習。ずっと練習していなくて、「一夜漬け」ならぬ「二夜漬け」。日曜の夜から復習を始めた。言い訳はともかく、ボロボロだった。基本ができていないことはわかっているから、それは二の次としても、神経の集中が途切れると頭が真っ白になって、次の音が出てこなくなる。「体で覚える」ということができない「たち」だから、頭で覚えるしかない。だからこういうことになる。好きな曲なのに! 猛反省!!

でも今日はすばらしいことを学んだ。それは、「大事なのはまず自分を見つけること」だということ。この歳になって、まだ見つかっていない?!? そう。見つかっていない。というか、この八年余のあいだにすっかり自分を見失った。というか、その間に、まわりの世界がすっかり変わり、自分も変わった。だから、私にとって「自分を見つける」というのはどういうことなのか?と考える。もとの自分を見つけたいわけじゃない。新しい自分を受け入れたい。あるいは本当のもとのもとの自分を再発見したい。

「自分を見つけることが大事だ」と教えてくれたのは、才能と情熱と、努力を惜しまない勤勉な精神を持った年若き青年。悲しみや苦悩をたくさん抱えているに違いない彼に「幸あれ」と祈らずにいられない。