『日本沈没』角川文庫

数週間続いているうつ症状の遠因の一つがこの本かもしれないと思って、「今日で終わり」にすることにした。つまり、残っていた百ページほどを斜め読みで一気に読了した。

地震に縁遠いシンガポールに住み始めて20年。帰京の折に地震があると、そのたびにすごく怖い思いをする。阪神や東日本の大震災関連の動画などを目にするとひどくドキドキする。この本は、そんな自分にはあまり向かない本かもしれない。

最近、日本での地震が多いような気がする。すごく心配。この本を読んでいたせいだけれど。名作だと思うし、考えさせられることもとても多かったけれど、精神が弱っている時に読むとかなりきつい。

映画やドラマでは小説と終わり方が違うらしい。いつか観るかもしれないけれど、今はひとまず「日本沈没」の話は頭から追い出したい。

漫画本の総数がわかった

2月18日に漫画本の本棚を整理した話をブログに書いた。その時、蔵書アプリの導入と、漫画本の数を数えることを目標としてあげた。その後、「蔵書マネジャー」というアプリをインストールして、使い始めた

試行錯誤の連続だったけれど(それはまだ続いている)、10日間ほど、毎晩少しずつ漫画本を「登録」して、ついに終了!

漫画本蔵書数は1553冊だった! ざっと本棚をながめた感じで1400冊くらいかなと思っていたから、まあ予想通り。

登録中に読み直したい本が続々出てきて、その誘惑に負けないようにするのは大変だった。今、一区切りついたところで(文庫本も登録するか思案中)、堂々と読み直ししている。大好きな「柳沢教授シリーズ」。一冊目を読み直している時、なぜだか涙が出て止まらなかった。全然悲しいお話ではないのに!

蔵書マネジャーはとてもいいアプリだから、いつか詳しく書いてみたいし、できたら動画も記録として残しておきたいけれど、今はまず漫画の読み直し。緊張を解いて、ずっと続いている頭痛を治したい。

わくわく!蔵書管理始めた

おそらく小学生時代、小さな本棚に本を並べ始めて以来、ずっと頭の隅で考えていた蔵書管理! とうとう、やり始めた。

今試しているのは、ウェブ調査の結果、一番よさそうと判断した『蔵書マネジャー』というアプリ。数日前、インストールして、毎晩蔵書の登録をしている。

登録すると左の写真のように、本が並んでいく。個々のファイルの中の情報は右の写真の通り。

登録方法は、本当は簡単なのだろうと思うけれど、文系シニア女子には手順の一つ一つが難関。初めはストレスが多すぎて、「やはりだめ😠!」と放り出しそうになった。

でも、少しずつ登録して、リスト上に本が並んでくると、楽しくなってくる。まだ本棚一本分も入力していないけれど、少なくとも漫画本だけは全部登録できそう。

今ぶつかっている問題はフォルダーの分け方。一応、本棚の場所によってフォルダーを作ってはみたけれど、これでいいのかよくわからない。あとで移動することになると大変そうなので、決めておきたいのだけれど、どうしていいかわからない!

まだ先の長い、いつ終わるともしれない旅路……。でも楽しい😊♪

ISBNコードの意味

本にISBNコードというのがついているのは知っていた。でも、その意味について考えてみたことがなかった。本好きとしては不覚だった(かもしれない)。

そこで、いきなり本題に入る。

ISBN978-4-09-861053-2

裏表紙などにバーコードと一緒に記されているISBNはハイフンで区切られていないけれど、本来はこのように区切られていて、それぞれに意味がある。

978は15年ほど前にコードの書き方に変更があったときに付け加えられた番号で、978と979の二つしかない。978は「書籍出版業」の意味。979は「現行の出版者記号が払底して割当不能になった国(言語圏・地域)は、接頭数字979を取得できる」と説明があるけれど、よくわからない。今までのところ、日本での適応はないらしい。

次の4は国や地域を表す記号。日本は4.

次の09は出版社に割り当てられた数字。この場合は小学館。

その次の(この場合は)6桁の数字がその書籍個別の数字。

最後の一桁はISBNコードに誤りがないかチェックするための番号で、
次のような計算で決まる。

①(13桁コードの左から奇数桁の数字の合計×1)と(偶数桁の数字の合計×3)の合計を求める。
②10-(求めた合計の下1桁の数字)=チェック数字

この数字で、どうしてコードに誤りがあるかどうかがわかるのか、それはバリバリ文系の私にはまったくわからない。でも、なんだかすごくロマンがあるというか、謎めいているというか、よくできているというか……なにしろ、今回一番興奮した大発見。(ただ、もっと簡単な計算式でよくない?という気がしないでもない。)

この数字は「チェックデジット」という名前らしいけれど、私の足の先っぽにもなにか数字がついていないかな?と思った。それで、私っていう人間のどこかに「間違い」があるのがわかる? いまさらだけど!

 

漫画本棚整理

数週間前から断続的に行っていた本棚整理。昨日、漫画本コーナーがだいぶ片付いた。Kちゃんのアイディアで購入した、「後方列を上げ底する板」を何枚か設置してみたのだ。

写真ではよくわからないけれど、後ろの本の背表紙上部が見えるようになった。でも、いろいろ入れ替えているうちに、読み返したい本が奥に入ってしまった段もあって、「全とっかえ」したい段がある。昨夜はここまでで力尽きた。

今日は作業の継続がむずかしそうなので、今後の目標だけ立てておこう。

目標は「蔵書管理アプリ」の導入
しかし、これは非常にハードルが高い。そこで、せめて、
漫画本、何冊持っているか数える
このことには何の意味もないのだけれど、
本棚をながめるたび、何冊ぐらいあるのかな~と思うから。
ざっと計算すると1000冊くらいかな、とはわかるのだけれど……。

今日は頭が混乱している日。
昨日の夜はあんなに楽しかったのに。
机の上のあまりの混乱ぶりに、頭と心が同期している。

『366日風景画をめぐる旅』パイインターナショナル

久しぶりの「本の紹介」。目の調子が悪くて、少~し読書から遠ざかっていた。いや、正直に白状するとYouTubeにハマって、しょ~もない動画ばかり観ていた。

今朝、昨日一日で観た動画の数を数えたら50にもなっていた。全部最初から最後まで観たわけではないけれど、平均一つ5分としたって、4時間くらい観ている?と思って愕然とした。実際はたぶんそれ以上観ていると思うから。

で、たまたま昨日観たYouTube動画(また!)の話題が、「スマホは脳の発達によくない」というような内容だったので、少し心を入れ替えて本を読もうと思った。

偶然は重なるもので、一昨日Amazonから届いた本たちが、どれもすばらしかった。中でもわざわざKちゃんちに見せに行った三冊のうちの一冊がこれ。

中身はタイトルそのまま、366枚、風景画(パラパラ見た範囲では全部西洋画)が紹介されている。

「絵を鑑賞する」という趣味も習慣もないのだけれど、最近何枚か「クレヨン画」を描いてみたことと、YouTube動画(またまた!)で、面白い美術解説動画を観たことがきっかけで、この本を注文するに至った。

すばらしい本!

Claude Monet (1840-1926). “Soleil couchant à Lavacourt (détail)”. Huile sur toile. 1880. Musée des Beaux-Arts de la Ville de Paris, Petit Palais.

絵(の写真)を見て、何も考えずにただ感動したのはこれが初めてかもしれない。モネの「ラヴァクールのセーヌ河の夕日、冬の効果」。前述の絵画解説動画のおかげで、自分が好きなのは「印象派の画家」たちだったのだと知ったのだが、中でも、(ゴッホの次には)モネが好きかもしれない(もしかすると同じくらい)。

この本をぱらぱらめくっていて、あっ!と思って見直すと、だいたいが印象派の画家。そして、たいていがモネ(ゴッホは見直さなくてもすぐわかる)。

いつだったか、当地(シンガポール)の美術館で、立派な髭をたくわえたモネが白い三つ揃えを着て、睡蓮のある庭でタバコをくわえながら絵を描いている映像(今、YouTubeで見つけた!)を観たけれど、すごくいい感じだった。男が背広と帽子をかぶっていた時代ってなつかしい(管理人がモネの時代に生きていたわけではないよ!)。

驚いたことに、ルノアールも映像が残っている!

貴重な映像を、こんなに簡単に観られるようになったことに感謝。

「ついでに見つけた」と言っては申し訳ないが、ドガの映像も見つけた。とても短いけれど、女性と歩いている白髭の紳士がドガ。情報が正しければ、当時ドガは81歳。すばらしい!

みんなすごいな~と思って、ちょっと調べてみたらモネは86歳、ルノアールは78歳、ドガは83歳と長寿ぞろい。

ゴッホ(享年37歳)は逝くのが早すぎ。

 

『シニアのデジタル化が拓く豊かな未来』学陽書房

amazonの検索でひっかかった本だが、レヴューが二つしかなく、そのうち一つが星一つだったのですぐに買うのは躊躇してしまった。だが、そのあと、目次を見たら自分の知りたいことが書かれているようなので、手に入れた。いい選択だった!

今、半分まで読んだところだが、文字も大きいし、図表も多く、さすがシニアにやさしい。表紙に書かれているような「自治体・地域」向けに書かれているわけでもなく、このサブタイトルはない方が当事者であるシニアにもっと手に取ってもらえる本になるのではないかなと感じている。

これまで読んだところでの(私にとっての)新発見は、いろいろな国でデジタルを利用したシニア支援が進んでいること、日本でも自治体、市町村によってはかなり進んだ技術を利用していることなど。国外生活が長くて日本の状況にかなり疎くなっているからかもしれないが、「あ、こんなことをしている所があるんだ!」といううれしい発見が多々あった。

特に、「オトングラス」という視覚障碍者のための器具(眼鏡に取り付けて、目の前のテキストを読み上げてもらう器具)が日本で開発されていることが知れたことは個人的にうれしかった。

私は基本的にはアナログが好き(デジタルはわからん!)という姿勢だけれど、デジタル技術(という言い方でいいのか?)がいろいろな面で人間を助けてくれることは理解できるし、その大半は歓迎する。デジタルの世界には知らないことがたくさんある。これからの余生、精いっぱい楽しみながら、そしてできたら何か・だれかの役に立ちながら生きたいと思ったら、その技術を利用しない手はない……と思わせられる本。

 

『折紙でたくさんの笑顔を』学研

「盲目の『折り紙大使』加瀬三郎物語」とサブタイトルのついたこの本、Amazonで折り紙の本を探していた時に見つけて、早速手に入れた。

子供にも読めるようにと、大きな文字で、ふりがなもついていたから、最近視力減退の激しい私にも楽に読めた。

胸を打たれた。「折り紙は世界をつなぐ」というのは、いつも、いろいろな国の人の動画をネットで観ている私には、とても現実味のある言葉だが、その言葉をまさに体現した人たちがいた。

加瀬さんは目が見えない。「折り紙で世界の子供たちに笑顔を」と願う彼の夢に賛同し、一緒に世界49か国を回った田島栄治さんというカメラマンの写真と文でつづられたこの加瀬さんの物語は、私に多くのことを考えさせてくれた。

折り紙ファンの一人として、何かを発信し続けること、自分にできることをやり続けることで、少しでもだれかに「小さな幸せ」を届けることができたら、本当にうれしい。

折り紙を折っていると、没頭してすべてを忘れる瞬間がある。私には、その時間もとても大事。そして、できあがったものがかわいかったり、ミニチュア感が強いものだったりすると(私はミニチュアファン!)、思わず一人でにやりとしてしまう。

この本の中で紹介されていた「ハローフォックス」を折ってから、それをいつものようにいじり回していたら、かわいい犬ができた!

加瀬さん、天国でもたくさん折り紙を折って、世界中の子供たちに夢の中で届けてあげてください。そして、その子供たちが折り紙に興味を持って、み~んなが折り紙を通して仲良くなれますように!

『すぐ死ぬんだから』講談社文庫

最近ずっと目の調子が悪いのにもかかわらず、二日で読み切った。おもしろかった。

読後は、「帯」にある「痛快」というのとはちょっと違う、「達観」という言葉が頭に浮かんだ。夫の死後、夫に妾がいて子供までいたことがわかるという、かなりめちゃくちゃな状況にもかかわらず、主人公は生きていく。その妾や子供とある意味「いい関係」を保ちつつ(?)……。

ありえないなぁ……と思いつつ、こんな風に生きられたらいいかもしれないとも思った。最後に、主人公が息子の酒屋で始める「角打ち」の「女将」になることになったのが、うれしかった。でも、その最初の「客」が妾の子供だったというのは、私は嫌。

『30秒でできる!ニッポン紹介』IBC出版

結論から言うと、ちょっと残念な本。

「日本のいろいろなこと」という題材は興味深いし、CDもついていて、リスニング教材にも使える!……と張り切って手に入れた。そして、読み(聴き)始めたけれど、一つ目の項目からいきなり印刷に誤りがあった。

本作りの大変さは知っているから、誤字・誤植はしかたないと思う。でも、「いきなり」だと、かなり意気をそがれる。そして、さら二ページあとには、赤字でつけられたピンインに誤りがあった。

小さい文字だし、基本的な単語だったから、ピンインを見る人は少ないかもしれない(私はうろ覚えだったので、見たけれど、ちょっと違う気がして辞書で確かめた)けれど、語学書でこういう間違いはとてもこまる。

内容的にはかなりおもしろい本だけに、とても残念。

また、CDの中には、何度聴いても声調が間違っているように聞こえる箇所もあった。これは私の耳が悪いせいかもしれないから、なんとも言えないけれど……。リスニング力が弱く、発音に慣れようと必死で聴いている身としては、これもがっかり要素。

読み始めてから、カバーのそで部分の解説をよく見たら、中国語訳の担当者が二人とも台湾の方だった。でも本文は「簡体字」……。う~ん……なんだかなぁ……。中国の中国語と台湾の中国語の違いがどれくらいあるかよくわからないけれど、単語など、微妙に「ん?」と思うところがないこともない(私が習ったのは中国の普通話)。

というわけで、いろいろ問題ありではあるのだけれど、日本のいろいろなことについての説明文を読んで、「これ違うんでは?」とか思って、自分で調べたりするので、新しい知識を仕入れる(日本語でだけれど!)こともできて一石二鳥的な効果もある。だから、もう少し読み進める。でも、これ以上間違いを見つけたら、最後まで読むのはちょっときつくなるかもしれない……。

めずらしく、ちょっぴり「辛口」な書評(?)になった。

(続報20210906) 8割がた読んだけれど、最後まで読むのはかなりきつくなっている。「乗りかかった舟」で、一応最後までは読むつもりだけれど、今は「校正作業」をしているような感じになっている。私でもわかるような(辞書やウェブで簡単に確認できるような)間違いが続出。結論として、この本はおすすめできない